2009年12月 7日 (月)

米軍再編って何

 いま進められている米軍再編とはどんなものなのでしょうか。
 米軍再編には二つの大きなねらいがあります。
 第一は、アメリカ軍の戦力全体を見直し、海外配備と世界の米軍基地体制を効率化し、機能的に強化することです。
 第二は、これと一体のものとして、同盟国の軍隊との共同作戦態勢を強化し、軍事同盟を拡大して、アメリカが行う戦争のため、アメリカ軍の事実上の指揮下で多国籍軍の戦力をきずきあげることです。
 日本における米軍再編の動きは、世界的にみても特異な位置を占めています。
 海外に駐留する米軍総数はソ連崩壊後、約61万人から約28万人へと半分以下になっていますが、在日駐留米軍は約4万人前後でほとんど変っていません。
 その結果、日本は世界のトップをいく最大の米軍基地国家になろうとしています。そればかりか日本の基地機能は大幅に強化されています。普天間基地の問題も「返還」の代わりの条件と称して、新しい最新鋭の大規模な海兵隊航空基地を日本の税金で建設するのがねらいなのです。
 この背景には、アメリカの軍事戦略が、ユーラシア大陸の中央部から東側や南方にかけての一帯をターゲットにしていることがあります。日本は東側の重要な軍事基地として強化されているのです。

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2009年11月19日 (木)

沖縄にも平和憲法を

 普天間飛行場問題の源流は、14年前に起きた米軍兵士による少女乱暴事件にさかのぼります。
 買い物帰りの女子小学生を3人の海兵隊員が襲って車に連れ込み、暴行を加えた衝撃的な事件でした。
 沖縄は怒りに震えました。そして開かれた超党派の県民総決起大会。高校生代表の仲村清子さんは「私は戦争が嫌いです。人を殺すための道具が自分の身の周りにあるのは嫌です…。私たちに静かな沖縄を返してください。軍隊のない、悲劇のない、平和な島を返してください。」と訴えました。
 翌96年、沖縄の基地負担を軽減する象徴的な取り組みとして発表されたのが普天間基地の全面返還です。
 しかし、日米両政府は普天間基地の機能を沖縄県内に移設するとしたことから、混乱が生じてきました。
 沖縄県民の声ははっきりしています。世界一危険な基地とされている普天間基地の即時、無条件返還です。
 問題の源流から考えると、普天間基地の機能をどこにもっていくのかが主要な事ではないはずです。まずは、日々危険さらされている沖縄県民の声のこたえて普天間基地の全面返還を実現させることが先決課題のはずです。アメリカ側が日米合意を守らなければ、基地も返さないと主張するのは到底納得できる話ではありません。
 「沖縄は憲法の蚊帳の外なのか」と県民から怒りの声があがるのも無理ありません。基本的人権さえ脅かされている現状を一刻も早く解消すべきです。

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2009年10月14日 (水)

憲法九条活かし平和な世界へ貢献を

 9月24日、国連安全保障理事会は「核不拡散・核軍縮決議を採択しました。核兵器の廃絶へまた一歩前進することができました。
 決議は、核軍縮・廃絶にかかわる措置や全面完全軍縮条約についての交渉も呼びかけました。
 核保有国がいままでNPTの義務を履行してこなかったことが核兵器の拡散を生みだしてきました。決議は核保有国がNPT条約を履行するための具体的手だてを明文化しました。
 しかし、これらのことが実際に実行されるかどうかはまだまだ不確定な要素を残しています。
 来年5月に開催されるNPT再検討会議へむけ、さらに世論と運動を大きくしていく必要があります。
 また、国連安保理で鳩山首相は、核兵器を使われた側の道義的責任として非核の道を選んだと述べ、核兵器廃絶の先頭に立つことや非核三原則を堅持することを明言しました。
 しかし、鳩山政権は「日米同盟を基軸」とすることを明らかにしています。これは今までの自民党政権時代の路線を踏襲してアメリカの「核の傘」にとどまろうというものです。
 今や「核の抑止」は幻想にすぎないものとなりつつあります。被爆国日本がいまだに核兵器の使用を前提とした論理にしがみつくのは恥ずかしいことです。
 日本がアメリカの「核の傘」から離脱し、名実ともに「非核の日本」をめざすことが今求められています。
 憲法9条を持つ国、日本が核兵器のない平和な世界へイニシアチブを発揮するためにも、さらに平和を願う世論と運動を大きくしていく必要があります。

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2009年8月27日 (木)

9条に込められた核戦争阻止の願い

核兵器廃絶の先頭に

 「文明が戦争を抹殺しなければ、やがて戦争が文明を抹殺する」。これは1946年11月に内閣が発行した『新憲法の解説』という冊子の憲法第9条の意義を解説した一文です。
 広島・長崎への原爆投下によって、文明と戦争は両立しえなくなった。それならば、文明の力によって戦争を抹殺する道を選ぼう。そういう決意がこの第9条にこめられているのです。
 憲法9条は「二度と戦争をおこしてはならない」という強い決意ととももに、「核戦争を絶対に阻止したい」という当時の日本国民の願いが込められているのです。
 核兵器に脅える世界から核兵器のない地球へ。世界の流れは大きく前進しつつあります。被爆国日本がこの流れの先頭に立とことが求められています。

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2009年7月15日 (水)

改憲許さない世論つくろう

 安倍首相の退陣で改憲への動きもおさまったかのようにみえていましたが、総選挙を前にふたたび改憲への動きが強められています。
 そのひとつが自民・公明両党が採決を強行し先の国会で成立させた憲法審査会の規程の制定です。憲法審査会が動き出すということは、国会に改憲案づくりの舞台がつくられたということです。国民投票法が施行されるのは来年5月です。それ以降はいつでも改憲のための国民投票が可能となるのです。そのための改憲原案づくりへの筋道がつくられたというこです。
 民主党は「時期尚早」として規程の制定に「反対」しました。しかし、民主党の鳩山代表が憲法審査会の始動について「議論は始めて結構だ」と発言したのが、そもそも自民・公明が動き出す原点だったのです。
 そもそも鳩山代表は「天皇を元首に」「自衛軍の保持を」と『新憲法試案』で主張する改憲論者です。鳩山代表は安倍晋三元首相らと共に各党改憲派議員でつくる「新憲法制定議員同盟」の顧問にも就任しています。幹事長時代には「民主党が政権をとったときに当然、憲法改正の論議を大きく起こしていきたい」とも発言しています。
 こうした国民の願いに反した改憲動きに充分注意をしていく必要があります。今こそ憲法九条守る世論を大きく広げていく時です。

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2009年5月20日 (水)

憲法9条と核兵器廃絶

二度と原爆は落とさせない

 「核兵器を使用したことのある唯一の核兵器保有国として、米国は行動する道義的責任がある」とアメリカのオバマ大統領は核兵器のない世界をめざすことを力強く宣言しました。
 いまや核兵器廃絶への流れは世界の人々の大きな期待を背に奔流になりつつあります。
 もともと憲法9条は人類初の原爆投下という惨劇を反映して生まれてきたものです。いったん戦争が始まれば文明の破滅、人類の破滅にまで突き進んでいってしまうという現実の前に「もう原爆は落とさせない」という強い決意が込められています。
 アメリカが軍事力にものを言わせて世界を支配する時代は終わりつつあります。
 いまこそ憲法9条の精神を生かし、核兵器のない世界をまざしましょう。

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2009年4月27日 (月)

「自衛隊のイラク派兵差止訴訟」判決文を読む

「自衛隊のイラク派兵差止訴訟」判決文を読む Book 「自衛隊のイラク派兵差止訴訟」判決文を読む

著者:川口 創,大塚 英志
販売元:角川グループパブリッシング
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イラクでの空輸活動を憲法第9条第1項違反と断じた画期的な判決の判決文を原告が解説する。日本は間接的にしろイラク人の殺戮に手をかしてきたことが法廷で認定された。憲法九条をふみにじる行為が「国際貢献」の名のもとに堂々と行われてきたことに強い憤りを感じる。この判決文の深い意味をあいがわかりやすく語ってくれる。

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2009年3月 9日 (月)

海賊対策先進国日本

 以前はマラッカ海峡が「海賊天国」と呼ばれ、日本船も多大な被害にあっていました。
 現在はこの海域での海賊被害は激減しました。これは、日本の自衛隊が出ていったからではありません。アジア地域の各国が力を合わせて共同取り締まりを強化した成果です。
 日本の海上保安庁はこの取り組みをリードしてきました。海保が提唱した東アジア海上保安協力の枠組みは、2000年に発足した「海賊対策国際会議」で開始され、04年にはASEANプラス中国、韓国など16カ国が参加する「アジア海賊対策地域協力協定」が採択されています。日本からは定期的に巡視船が東南アジアに派遣され、「海賊対策連携訓練」が行われています。
 このような地域協力による「アジア方式」こそ、海賊対策の最良の方法だということは実証されています。
 海上保安庁は、国際協力機構と共同で、08年10月からアジア各国を招き海上犯罪に対処する研修を実施しました。そこには初めてイエメンとオマーンの沿岸警備職員も参加しました。海賊対策の「アジア方式」はソマリア周辺国にも広がっているのです。
 日本はマラッカ海峡での実績を世界に示し、非軍事の「海賊対策モデル」で国際社会に貢献することこそ求められています。
 憲法九条を生かした国際貢献こそ今日本がやるべきことなのです。

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2009年2月19日 (木)

問題は陸にある

 「われわれは自分たちのできることはやる。しかし問題は海ではなくソマリアの地上にある」と英海軍ウィンスタンレー司令官は米軍の軍事専門誌で語っています。
 米軍をはじめNATO軍EU艦隊、中国、ロシア、インド、イランなど各国が派兵するなか、いっこうに海賊の被害件数は減っていません。軍隊の派遣が有効な措置だと言えない状況になっています。
 しかし、日本政府は海上自衛隊に派遣の指示を出し、海自は準備に入っています。
 各国海軍がその力を競うように派遣しているソマリア沖は大変危険な状態になっています。各国の海賊対処は、より攻撃的な作戦にエスカレートしています。
 憲法九条を持つ日本が、その効果も疑問視される軍艦の派遣だけに力をいれるのはおかしな話です。無政府状態が続くソマリアの民生の安定にこそ力を注ぐことこそ求められています。
(月刊調査資料集4月号・原稿)

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2009年2月10日 (火)

戦争で死ぬということ

戦争で死ぬ、ということ (岩波新書) Book 戦争で死ぬ、ということ (岩波新書)

著者:島本 慈子
販売元:岩波書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

憲法第九条のことを考える基本文献ともいうべき1冊。戦争は、人間を殺すことだという原点。いかに、それをリアルに相手の立場になって理解できるか。そうでないと、第九条を守るほんとの意味が理解できない。戦争は過去のものではない、現在地球上で実際に戦争によって人が殺されている。日本もそれに深くコミットしている。この延長線には第九条の改悪、そして日本軍がふたたび海外の人の命を奪うという結果が待っている。ほんとにそれでいいの?じっくり原点から考えてみようというのが著者からのメッセージだ。

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