2009年3月28日 (土)

削れ軍事費

 日本の軍事費は、ストックホルム国際研究所(SIPRI)の試算によると世界で第5位という高水準にある。
 上位4ヵ国はすべて核兵器保有国です。核兵器を保有していない国ではトップの軍事費です。
 自衛隊は世界でも有数の巨大な軍事組織であることは否定できない事実です。
 憲法九条のもと、「専守防衛」と言い続け増やし続けた軍事費は1954年の自衛隊創設以来、総額137兆円にものぼります。
 現在では、日本の防衛に役立たない海外派兵むけの装備費が増やされています。

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2008年3月18日 (火)

てれんぱれん

てれんぱれん Book てれんぱれん

著者:青来 有一
販売元:文藝春秋
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なんもせんとボーッとしてることを長崎あたりでは「てれんぱれん」と言うらしい。「そんなとこで、てれんぱれんせんと、こっち来て手伝うて」と怒れるお父さん。お好み焼き屋を切り盛りするお母さん。主人公は2人の長女。お父さんがてれんぱれんするには理由があった。1945年8月9日からお父さんは前を向いて生きられなくなったのだ。そんな父と小学生の頃から活発でお店を手伝い、お母さんといっしょに父を責めていた主人公。40年ぶりに、思わぬ事から父の深い愛を知る…。

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2008年1月29日 (火)

ヒバクシャの心の傷を追って

ヒバクシャの心の傷を追って Book ヒバクシャの心の傷を追って

著者:中沢 正夫
販売元:岩波書店
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被爆から63年のなろうとする今、各地の裁判で負け続けた国は被爆者の認定基準をやっと見直すという。あまりに遅きに失したという言うべきであろう。63年たった今も苦しむ被爆者の方たち。肉体的な苦しみはもちろんだが、心の痛みはいっそう深く鋭くなっている。史上初めての原爆投下というまさに未曾有の事態が人間の心をいかに傷つけたかを現代の精神医学の観点から明らかにしている。「見捨て体験」による自責の感情、感情麻痺、フラッシュバック(引き戻さられ体験)等を例証している。多くの被爆者が重篤なPTSDを今もひきずっている。普通トラウマは時の経過とともにうすれていく。しかし被爆者は違う。放射能被害がどこまでも追いかけてくる。まわりで同じ被爆者が白血病や癌で死ぬ、自らも体調不良に悩まされる。そのたびに「あの日」がフラッシュバックする。阪神・淡路大震災にたとえるなら「震度5レベルの余震」が毎日のように62年間続いてきたようなものなのだ。しかも次に死ぬのは自分かもしれない。ここが、ほかのPTSDとまったく違う、ヒバクシャの心の傷の特徴なのである。

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2007年12月19日 (水)

雪とパイナップル

Book 雪とパイナップル

著者:鎌田 實,唐仁原 教久
販売元:集英社
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日本から4000キロも離れたベラルーシの街で、チェルノブイリ原発事故により生後6ヶ月で被爆した少年の物語。白血病とたたかう少年を支援した日本の医療スタッフたち。著者もそのひとり。手術の成功で生きのびた命もたくさんあったが、残念ながら命を落としてしまった例もあった。著者はその遺族を一軒一軒訪問した。そこで出会わした、母親のすばらしいひとことがこの本になった。人間は絶望のなかにも希望をみいだすことができる。人間は悲しみのなかでも感謝することができる。厳寒のなかでのすばらしいエピソードに心が洗われました。

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2007年12月11日 (火)

この子を残して

ビデオ 「この子を残して」木下恵介監督 1983年

脚本は山田太一と木下恵介。原作は永井隆の同名ノンフィクション。キリスト教徒8500人が犠牲になった長崎を舞台に被爆の実相が描かれる。「こんなひどい目にあっても、人間は忘れるんやろね」とおばあちゃんはつぶやく。「そげんこと子どもに言ってほしくなか。志があれば変えられるんやけ」と語気を強める父の姿が印象的でした。最後に子どもたちに「たとえ卑怯者、裏切り者と言われても、たとえ2人きりになっても戦争反対とさけばにゃないけん」という言葉を残し息をひきとる。

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2007年10月30日 (火)

チンチン電車と女学生

Book チンチン電車と女学生

著者:堀川 惠子,小笠原 信之
販売元:日本評論社
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1945年8月6日、広島市内を走っていたチンチン電車70両も被爆した。この時チンチン電車に乗務していた運転士・車掌の7割は14歳から17歳の少女だった。徴兵で乗務員が確保できななくなった広島電鉄は急遽「広島電鉄家政女学校」を創立し、「勉強しながらお給料ももらえる」というふれこみで、広島周辺の山村から女学生を集め短い教育機関で電車に乗務させた。この物語は始め「チンチン電車と女学生~2003・夏・ヒロシマ」というテレビドキュメンタリーとして放映され、日本民間放送連盟賞・教養番組部門の最優秀賞となった。本書はこの物語をもとに、取材過程や取材者の心の動きなども鮮明に表わしている。被爆3日後には復旧したチンチン電車、それを運転したのも女学生だった。当時の女学生を追い続け、被爆体験、被爆したことによる差別と向き合い表現していく著者の葛藤もみてとれる。

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ビキニ事件の表と裏

Book これだけは伝えておきたいビキニ事件の表と裏―第五福竜丸・乗組員が語る ―第五福竜丸・乗組員が語る

著者:大石 又七
販売元:かもがわ出版
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第五福竜丸で被爆した乗組員の多くが肝硬変・肝臓癌で亡くなっている。これは被爆後の治療で行われた輸血によるC型肝炎によるものとされている。著者の大石さんは、この事件から逃れるため東京に居を移した。大石さんが人前で被爆のことを話すきっかけになったのは、和光中学のひとりの盲目の少女だった。文化祭のテーマで第五福竜丸をとりあげ、大石さんの所に取材にきた5~6人の中に盲目の高橋しのぶさんがいた。この子にわかってもらいたいと大石さんは第五福竜丸の模型を作って学校に寄贈した。これがテレビで放映され、話題をよんだ。初めての子を奇形で死産した大石さんの核兵器に対する怒りは強かった。事件が風化していくなかでなんとか死んでいった仲間のたちのためにも、この事件を伝えていきたいと、積極的に講演活動を行うようになった。わづかな補償金でアメリカ政府と合意して決着をはかった日本政府の意図がよくわかった。

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2007年10月 9日 (火)

夕凪の街 桜の国

Book 夕凪の街桜の国―小説

著者:国井 桂,こうの 史代,佐々部 清
販売元:双葉社
レンタル

映画の脚本をもとにその脚本家本人が小説化した作品だけに、読み進めるうちに映画のシーンがどんどん湧き上がってくる。

「夕凪の街」のラストシーン 皆実のセリフ

「なあ、嬉しい?十三年もたったけど、原爆を落とした人は、私を見て『やった!またひとり殺せた!』ってちゃんと思うてくれとる?」

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2007年9月10日 (月)

爆心

爆心 Book 爆心

著者:青来 有一
販売元:文藝春秋
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九州弁で書かれた6つの短編で構成されている。信仰、被爆をバックボーンに60年後の現代から長崎をみつめる。「なんで、こげん目に遭うとやろうか?」と繰り返される切ない問い。幼い妹や弟の「助けてー」という叫びをふりきり錯乱する母の手をひいて逃げた7歳の長女。その亡き妻を思い夫は「あれは半狂乱のお母っさんの手をひっぱって強引に逃げるという苦しかことを、何万遍も、何億回も、心の奥底でくりかしておったのじゃなかかと思うとです。あれのなかでは原爆は死ぬまでくるかえして落ちておったのだと思います」と語る。神がいるにしてはあまりに不条理なこの現実。淡々とした筆致ながら心に強く迫ってくるものがる。今年読んだ本で最高の1冊でした。

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2006年8月11日 (金)

被爆のマリア

Book 被爆のマリア

著者:田口 ランディ
販売元:文藝春秋
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父親が突然、結婚式のキャンドルサービスは「原爆の灯」で点火しようと言い出す。でも主人公のキャッシーは「私の平凡な人生には似つかわしくない」と悩む。「フツー」に式を挙げたいのだ。原爆とか戦争反対とか一切関係なく生きてきた。「原爆の灯」をめっぐって「フツー」の暮らしと平和をつなげる会心の作品が1編目の「永遠の灯」。全4編の短編で構成されている。「イワガミ」はドキュメンタリータッチの作品。被爆とそれを表現しようとする作家の心の葛藤を描く。著者が「本書は取材をもとに創作したフィクションです」と注釈をつけている。原爆、平和について新しい視点、現代的タッチで表現された作品として、大変面白く、一気に読んでしまいました。

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