2009年3月 9日 (月)

海賊対処新法に反対

 自民・公明両党が成立をめざしている「海賊」派兵新法案には重大な問題があります。
 まず、保護対象が無制限、活動海域も無制限、活動期間も無制限という、自由にどこへでも派兵できる歯止めのない内容になっています。
 さらに重大なのは、憲法九条があるために、戦後一貫して「海外での武力行使は認めない」としてきた政府見解が覆されることです。
 これまでの海外派兵でも武器使用は基本的に正当防衛・緊急避難に限定されてきました。
 今回の法案はこの制約を超えて、任務遂行のための武器使用を認めるものです。たとえば、航行中の船舶に接近する海賊船に対して、日本の自衛艦が発砲できるということです。これによって海賊船が撃沈され、多数の死傷者がでても合法的な行為とされるのです。
 相手がいくら海賊だからといって、憲法九条の基本原則に違反するような行為は認められません。例外を認めることから原則がなし崩し的になっていくのは、これまでの経験からも明かです。
 「海賊対処」を口実に憲法九条を破壊する「海賊」派兵新法案に反対の声を広げていきましょう。

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2009年2月19日 (木)

問題は陸にある

 「われわれは自分たちのできることはやる。しかし問題は海ではなくソマリアの地上にある」と英海軍ウィンスタンレー司令官は米軍の軍事専門誌で語っています。
 米軍をはじめNATO軍EU艦隊、中国、ロシア、インド、イランなど各国が派兵するなか、いっこうに海賊の被害件数は減っていません。軍隊の派遣が有効な措置だと言えない状況になっています。
 しかし、日本政府は海上自衛隊に派遣の指示を出し、海自は準備に入っています。
 各国海軍がその力を競うように派遣しているソマリア沖は大変危険な状態になっています。各国の海賊対処は、より攻撃的な作戦にエスカレートしています。
 憲法九条を持つ日本が、その効果も疑問視される軍艦の派遣だけに力をいれるのはおかしな話です。無政府状態が続くソマリアの民生の安定にこそ力を注ぐことこそ求められています。
(月刊調査資料集4月号・原稿)

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2008年12月25日 (木)

アフガンに平和を

 憲法九条をもつ国として、アフガニスタンに何ができるのか。
 アフガン派兵諸国からも「軍事力依存の従来の方法ではアフガン問題は解決できない」の声が高まってきています。
 アフガン情勢に詳しいパキスタンのジャーナリスト、マハメド・ラシードさんは「米国の味方かテロリストの味方に二分する『対テロ戦争』は健全な戦略的思考を妨げ、アメリカ外交をまひさせてきた」と「対テロ戦争」を批判し、「政治的反対者と国際テロリストを区別して対処する政治的・外交的イニシアチブだけが、アフガンとパキスタンが直面する脅威を減らすことができる」と主張しています。
 軍事力に頼らず、政治的・外交的に解決していく流れを加速せせることこそ今必要なのです。九条をもつ国として政治解決促進の外交イニシアチブを発揮する時です。

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削れ、軍事費

 09年度の軍事費は4兆7千741億円でほぼ昨年の水準を維持しました。
 小泉時代に始まった自衛隊の海外派兵向けの装備の導入はなおも続いています。
 陸上自衛隊が保有するCH輸送ヘリのエンジン能力向上、衛生電話の装備、防弾板の整備などの改修費で256億円が計上されています。
 留任が決まったアメリカのゲーツ国防相は「アフガン重視」を表明。同盟国に増派をよびかけ、日本には輸送ヘリ派兵を要求しているものと、みられています。
 また、日本の防衛に役立つかどうかもわからない「ミサイル防衛」(MD)には1116億円を計上しています。さらに、MDで迎撃ミサイルを発射するイージス艦を防護する護衛艦2隻の建造費1451億円が盛り込まれました。
 アメリカの要求による海外派兵、ミサイル防衛戦略への参加に多額の予算がさかれています。

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2008年11月15日 (土)

民主党憲法解釈変更を公言

 民主党の直嶋政調会長は、衆院テロ特別委員会で、同党が政権についた場合、憲法解釈を変更すると明言しました。
 これは自民党・中谷議員の質問への答弁で飛び出しました。
 中谷議員は「小沢氏が言われるように、(国連決議があれば)武力行使ができると、民主党は決定したのか」と質問しました。これに対し直嶋氏は「(例外的な軍事行動を規定した)国連憲章42条のような場合であれば可能」と答弁しました。
 さらに中谷氏が「(海外での武力行使はできないとした従来の)憲法解釈を変えるのか」と質問したのに対し直嶋氏は「そういう方針にもとづいて政権を担当させていただければ、作業に着手するということになる」「状況によって憲法解釈を変えることはある。法整備をした上で対応したい」と答えました。
 これまで政府は、①武力行使を目的とした海外派兵②目的・任務に武力行使を伴う国連軍への参加③集団的自衛権の行使―は、憲法九条、とりわけ第二項の制約があるので、できないという解釈を一貫して示してきました。
 今回の直嶋氏の発言は、民主党が政権をとれば、政府のいままでの解釈を変更し「国連決議さえあれば」海外での武力行使を認めるという、憲法解釈の大転換を国会の場で公言したという重大なものです。
 自民党がめざす改憲して「戦争できる国づくり」へと根本的には同じという、憲法第九条破壊の「大連立」とも呼べる大変な事態です。

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2008年10月20日 (月)

新テロ特措法延長は逆効果

軍事力での解決は困難

和平創造への選択肢を

 麻生太郎首相は「国際社会の一員たる日本がその活動から手を引く選択はありえない」と述べ、新テロ特措法を延長させました。
 しかし、ほんとうに日本にこれ以外の選択肢はないのでしょうか。
 そもそも給油を始めた時と比べアフガン情勢は大きく変わってきています。
 米軍がアフガンへの報復戦争を始めてから7年がすぎました。しかし、軍事的に解決するメドはいっこうに立っていません。それどころか、軍事作戦を強化すればするほど、テロの連鎖に拍車がかかる状態です。
 もはや軍事力で解決するという戦略そのものが問われだしているのです。
 日本はこのような状況変化をよく分析して、軍事行動への支援ではない選択肢を選ぶべきではなかったのか。
 少なくとも麻生首相の言うように給油延長しか選択肢しかない、というのは大きなごまかしであることは明白です。

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2008年10月14日 (火)

小沢代表は筋金入りの海外派兵論者

 民主党は新テロ特措法案に反対しました。しかし、一方で、小沢代表は「国連の決議でオーソライズされた平和活動に日本が参加することは、ISAF(国際治安支援部隊)であれ何であれ、何ら憲法に抵触しない」(「世界」07年11月号)主張しています。国連決議にもとづく自衛隊派兵であれば「たとえそれが結果的に武力の行使を含むものであっても」(同)憲法違反にならないというのが小沢代表の持論です。
 1991年に湾岸戦争が勃発した時、小沢氏は自民党の幹事長でした。国連安保理決議にもとづいて米軍を中心とする多国籍軍が結成され、小沢氏は「世界平和を守るためにも断固、多国籍軍に自衛隊を参加させるべき」と強く主張しました。小沢氏はいわば筋金入りの「海外派兵論者」と言えます。
 実際、民主党は昨年末、新テロ特措法案への対案として「アフガニスタン復興支援法案」を国会に提出しアフガニスタン本土で活動するISAFへの参加を打ち出しています。つまり、次の総選挙で民主党が政権を取ると、アフガニスタン本土への海外派兵の危険性が強まるということになります。
 また、民主党の前原誠司前代表は小沢氏がかつて次のように話していたことを明らかにしています。
 「政権交代と言っているのだから、現行憲法下で何をやるかをきっちりとまとめなければならない。政権党となれば、憲法を改正してさらにやることを決めたらいいけど、現実の政治テーマとして具体的に上がっていない状況では現行憲法下で何ができるかを考えなければならない」(塩田潮著「民主党の研究」)
 政権交代の先は改憲もあるし、それまでは解釈改憲で、できることをやる、というわけです。

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2008年9月17日 (水)

空輸も給油も憲法第九条一項違反

 名古屋高裁判決は、イラクにおける空輸支援活動をイラク特措法違反だけでなく「憲法九条一項に違反する活動を含んでいる」と認定しました。
 憲法九条一項には「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と書かれています。
 判決は、空輸自体は武力の行使に該当しないが、空自の空輸支援が米軍・多国籍軍の武力行使と一体化していると判断したのです。
 その論理は明快です。
「現代戦において輸送等の補給活動もまた戦闘行為の重要な要素であることを考慮すれば、多国籍軍の戦闘行為にとって必要不可欠な軍事上の後方支援を行っているものということができる」として空自の空輸が「他国による武力行使と一体化した行動」であると結論づけたのです。
 この論旨からいけば、インド洋での給油活動も憲法違反の可能性が極めて高いと言えるでしょう。
 後方支援があってこその前線。現代戦においては後方支援と武力行使は一体のものであることを明白です。憲法9条の下、海外での武力行使は禁じられている、というのが政府見解です。
 政府が「後方地域支援」「協力支援活動」「補給支援活動」といくら言い換えても、武力行使と一体となった後方支援活動であれば憲法第九条第一項違反になるのです。

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2008年8月26日 (火)

給油継続は逆効果

特措法延長やめよ

 アメリカとイギリスを始めとした連合軍が「対テロ報復戦争」として、2001年10月7日にアフガンに空爆を開始しました。
 当初、アメリカはアフガンのタリバン政権がアルカイーダの指導者ウサーマ・ビン=ラディンを保護しているという理由で空爆を開始しました。
 しかし、当初の目的はどうなってしまったのか。丸7年が経過した今、何のために誰と戦っているのかさえはっきりしない状況にまで、事態は混沌としています。
 空爆をやればやるほど、増え続けるタリバン勢力にNATO軍も米軍も全く見通しが持てなくなってきています。
 このまま、日本が連合軍への給油を継続することは、この混沌とした戦いをより悪化させるだけです。戦争支援の行動をやめて、紛争解決への糸口を見つけ出す外交努力をすべき時です。

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2008年8月11日 (月)

「対テロ」給油活動

589億円
(01年11月~07年11月)

90億円
(08年1月~09年1月)

 旧テロ特措法にもとづく給油活動には587億円が費やされました。そして衆議院での再議決までして通した新テロ特措法での給油活動に対する予算は1年分で90億円が見込まれています。
 原油高騰に対する漁民への直接補てんは拒否する政府。アメリカの要求する燃料補給は惜しみなく税金を注ぎ込む政府の姿勢が浮き彫りになっています。

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給油も空輸もやめて、平和の創造を

武力で平和はつくれない

 「対テロ」報復戦争として始まったアフガニスタンとの戦いはいったん、タリバン政権を打倒したものの、テロと暴力の悪循環はいっそう深刻になっています。
 最近ではタリバン勢力の復活が著しく、現アフガニスタン政府もタリバンとの対話路線をすすめようという動きを活発化させています。
 イラクではアメリカによる軍事占領が5年をこえましたが、テロと暴力の連鎖は拡大するばかりで、米軍撤退の糸口さえ見えない状況です。
 これまでのアフガニスタン、イラクでの戦争は「武力によって平和はつくれない」ことを実証しています。
 これ以上「終わりのない」戦争を続けるのか、早急に平和的解決をめざすのか、私たちは岐路に立たされています。

特措法延長は世界の流れに逆行

 日本政府は多国籍軍への支援を早々と表明し、アフガニスタンでは給油を、イラクでは空輸を続けています。
 アフガン戦争を支援する新テロ特措法は来年1月15日に、イラク特措法は来年7月末に期限切れになります。
 政府は戦争支援の活動を継続するとして特措法延長の法案を次の国会に上程しようとしています。また、いちいち国会で決めなくていいように海外派兵の恒久法の制定をめざしています。
 「武力で平和はつくれない」ことが誰の目のも明らかになりつつあり、アメリカの強引な軍事行動に国際的にも批判の声が強まっています。
 こんな中で、戦争支援の特措法を延長するのは、世界の流れに真っ向から逆らうものです。

自衛隊の撤退こそ、和平創造への第一歩

 アフガニスタンにしろイラクにせよ、武力による反政府勢力の一掃は非常に困難な状況になっています。事態の解決のためには、双方が武力行使を中断し和平へむけた話し合いのテーブルにつくしかありません。
 日本は憲法九条をもつ国として和平へむけた提案を行う資格のある国です。そのためにも、現在の戦争支援の給油も空輸もやめて、両国の復興支援へ向けた積極的な提案こそ真の国際貢献につながるのではないでしょうか。

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イラクから撤退した国

イラクから撤退した国
( )内は最大兵力
撤退年
2004年 ニカラグア(230人)、スペイン(1300人)、ホンジュラス(380人)、ドミニカ共和国(302人)、フィリッピン(51人)、タイ(423人)、ニュージーランド(61人)、トンガ(45人)
2005年 ポルトガル(128人)、ハンガリー(300人)、シンガポール(200人)、オランダ(1345人)、ウクライナ(2000人)
2006年 ノルウェー(150人)、イタリア(3200人)
2007年 リトアニア(120人)、スロバキア(110人)、ラトビア(142人)
2008年 エルサルバドル(280人)ポーランド(2500人、10月までに撤退を計画)

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国連決議1546

 2004年6月9日、国連安全保障理事会は、イラクに関する決議第1546号を採択した。
 決議には、連合国暫定当局(CPA)の占領を終了させイラクが全面的に主権を回復すること。当面は暫定政権のもとで国民議会選挙、新憲法制定を行い、2005年末までに新憲法に基づく政府を発足させること、そのプロセスで国連が主導的役割を果たすことなどが明記された。
 さらに、多国籍軍の駐留については、本格政権が発足する2005年末までの政治プロセスの完了時に失効し、イラク政権の要請があればそれ以前でも終結するとしている。
 その後、治安回復を理由に多国籍軍の駐留期限は延長されてきた。そしてこれが最終延長とされたのが、2008年12月である。
 つまり、今年末には多国籍軍の駐留根拠はなくなるということになる。当然、多国籍軍の一員として活動している日本の航空自衛隊の派遣根拠もなくなってしまう。
 そこで、アメリカはイラク駐留を続行するために、現イラク政府と軍を駐留させるための地位協定を結ぼうとしている。
 しかし、イラク連邦議会の過半数の議員が、米軍撤退を求める書簡を米国議会に送るなど、イラク国民との矛盾は深まる一方になっている。
 日本政府もアメリカにならって、イラク政府と地位協定を締結することを模索している状況。しかし、これもイラク国民の圧倒的多数が願っている外国軍撤退にまっこうから逆らう危険性を含んでて、簡単には進みそうにはないのが現状だ。
 なにがなんでもアメリカの要求する海外派兵が必要というのは、もう通用しなくなっている。

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2008年7月22日 (火)

国連とアメリカ

国連とアメリカ (岩波新書) Book 国連とアメリカ (岩波新書)

著者:最上 敏樹
販売元:岩波書店
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国連は不法な戦争を続けるアメリカをなぜ裁けないのかがよくわかった。国連安保理の5大国に拒否権を与えた事により5大国が当事者になる戦争に安保理は機能しない。しかし、非同盟諸国の台頭により、大国の不当な行為を総会で告発するという手段もある。アメリカは国連が自国の国益に沿わないと判断すれば、国連を無視する、または強硬に反発するという手段をとる。大統領が替わったくらいでは、この体質は大きく変化しなのではないかと感じた。国連がこれまでやってきた平和維持活動も失敗例が多い。国連がお墨付きを与えたから日本も参加することが国際貢献につながるとは、ストレートには言えないことがよくわかった。「武力で平和はつくれない」というのがこれまでの大切な教訓なのだ。

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2008年7月16日 (水)

「対テロ」戦争は破綻明白

平和的解決へ力発揮を

 衆議院で再可決までして強引に成立させた新テロ特措法。福田首相は成立後の談話で「『テロとの戦い』に再び参加できることは誠に意義深い」と述べました。
 あれから半年、日本の給油は、テロ撲滅に役立ったのでしょうか。
 今年上半期で米軍や多国籍軍の攻撃で死亡した民間人は約700人(昨年同時期430人)に達し、アフガン情勢は明確に悪化しています。
 これは、日本政府が支援する米国の「対テロ」戦争が、住民への誤爆を繰り返し、住民の怒りを拡大し、暴力とテロの土壌をよりいっそう拡大しているからです。
 アフガン下院のヤシニ副議長は「国民はこれ以上、米軍の空爆に耐えられない」と表明しました。
 日本はこれ以上アメリカの「対テロ」戦争に協力すべきではなく、平和的解決へこそ力を発揮すべきです。

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2008年7月 7日 (月)

危険な追加メニュー「警護活動」

「宣伝研究」8月号記事

「警護活動」とは

 自衛隊の海外派兵を常時可能にするための恒久法を検討する自民党と公明党のプロジェクトチームは6月○日「中間報告」を発表した。
 このプロジェクトチームで論議の焦点になったのが、自衛隊の活動メニューに「警護活動」を追加すということだ。
 「警護活動」とはどんな活動か。自民党は警護活動の4類型として次のように分類している。

警護活動の4類型

1、随伴
移動、移送中の物や人への付き添い
2,配置
指定される建物や施設など対象物への張り付き
3,巡回
指定される建物や施設など対象物への巡回
4、駆けつけ
危機に対して応援に駆けつける

「警護活動」と「武力行使」は一体のもの

 自民党は警護活動の必要性として「現在のイラクなどでの活動は、他国に警護してもらっている」「目前で、危機にある人を放置することはできない」などの理由をあげています。
 警護活動の前提は敵の攻撃を受ける危険性があるということです。攻撃を受けた場合、警護活動をしている部隊は任務として武器使用が必要になります。
 これまで政府は海外での武器使用について正当防衛や緊急避難の場合に限るとしてきました。警護活動での武器使用は「任務」として行うもので、これまでの範疇を大きく逸脱し武力行使につながるものです。

「警護活動」と称し、「対テロ」掃討作戦も可能に

 与党プロジェクトチームの議論の中で自民党メンバーから「点から線、『面』の警護で安全を守る必要がある」との発言も出ています。
 「面」で安全を確保するとはどういうことか。一定の地域を事前に調査して敵の掃討作戦を行い、安全を確保するというです。敵の攻撃に際しては、迎撃・反撃するだけでなく追撃して掃討作戦を展開し地域の安全を確保するということになります。
 これらの活動は現在イラクやアフガニスタンで米軍やNATO軍が行っている「対テロ」掃討作戦そのものです。

攻撃は最大の防御なり

 警護活動とは相手の攻撃があって初めて反撃するというものばかりではありません。
 相手の攻撃の予防・排除の活動へと発展していかざるをえません。つまりは、敵を攻撃し排除していく戦闘行為も「警護活動」だといえるのです。

「警護活動」が必要な「非戦闘地域」とはどんな地域か?

 一方で、与党プロジェクトチームの会合では「非戦闘地域という限定があるから武力の行使にはならない」という説明も行われています。
 小泉元首相が「自衛隊が行くところが非戦闘地域です」と名言?を吐いたように、「非戦闘地域」とはどんな条件のところかということさえ、はっきりしていません。与党はそこが非戦闘地域だと言えば、そうなってしまうのです。だから「非戦闘地域」だからという限定はなんら意味をもっていません。
 「非戦闘地域」がその言葉通り、戦闘の行われていない地域だとするなら「警護活動」も武器の使用も全く必要ないはずです。

「警護活動」は憲法第9条が禁じる海外での武力行使につながる

 武力行使なしに「警護活動」はありえないのです。国民にはあたかも、やむなく相手の攻撃を受けた場合に必要だと説明していますが、想定されている「警護活動」は、はるかに国民の創造を超えたものになっています。
 これが憲法九条が禁じる海外での武力の行使につながることは明白です。

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2008年6月20日 (金)

海外派兵恒久法中間報告

与党PTは当初、今国会中に法案の要綱を策定し、夏までに法案をとりまとめ、秋の臨時国会には法案を提出するというスケジュールを描いていた。しかし、今国会では要綱すらまとめることができず「中間報告」を発表するにとどまった。これは、公明党が非常に慎重な態度を崩さなかったことと民主党との協議のメドが立たないという状況をふまえた結果だ。ここには、後期高齢者医療制度に対する国民からの予想以上の鋭い反発が大きく影響している。公明党もこれ以上国民から批判をかう法案においそれとついていけないという状況になっている。国民世論の力が大きく影響しているのは確かだ。

 しかし、今回の中間報告で与党が海外派兵恒久法の早期成立で合意した意味は大きい。PTの山崎拓座長は「必ず次期通常国会を目指したい」と法案成立へ執念を燃やしている。また、公明党の山口那津男座長は会見で「与党として初めて一般法の本格的な政策検討をした意義は大きい。引き続き検討を重ねたい。」と積極姿勢を明らかにした。

 今後どう展開していくかは未知数だが、来年1月にはまたもや給油の特措法の期限がくるし、7月にはイラク自衛隊派遣の期限がくる。

 また、政府はアフガンへの調査団を派遣したことからも、アフガン戦線に新しい何らかの援助を考えている可能性もある。

とにかく、予断を許さない情勢に変わりはないということだ。

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2008年6月 9日 (月)

許すな!海外派兵

政府は急遽、アフガニスタンに調査団を派遣した。調査団派遣の理由を町村長官は「アフガニスタンについては国際的な関心も高く、サミットでも話題になることが予想」される」からだと答えている。7月のサミットにむけて、日本がアフガンに地上部隊派遣が可能かどうかを調査するものだ。アフガンはタリバーン勢力の巻き返しにより、戦闘状態は悪化の一途をたどっている、まさに「戦闘地域」だ。そんなところに武力行使できない武装勢力である自衛隊を派遣してどうするのか。一方、海外派兵恒久法を検討する与党PTは活動内容に警護活動、治安活動をもりこみ、武力行使基準をゆるめる要綱づくりを急ピッチで進めている。これから言えるのは、政府は今までの「海外での武力行使は憲法違反」から「海外での武力行使をある程度認める」という大転換を国民に気づかれないようにやってしまおうと、姑息なことを狙っている。

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2008年5月27日 (火)

許すな!海外派兵恒久法

海外での武力行使に道を開く
海外派兵恒久法

動き出した与党PT

 自衛隊の海外派兵を常時可能にする恒久法を検討する与党プロジェクトチームが動き始めました。
 5月23日開かれた第1回目の会合で「一般法の主要な論点」という文書が配布されました。

外国軍隊の警護も可能に

 その文書の「我が国が行う活動のメニュー」の中には、今まで武力行使をともなうものとして認めてこなかった、警護、治安維持、船舶検査を検討項目に入れています。
 たとえば、警護活動では06年に作成された「国際平和協力法案」では「我が国が必要と認める人、施設又は物品の警護」をする活動とされています。日本政府が認めれば、他国の軍隊やその宿舎の警護も可能ということです。外国軍隊の警護を合法的に行えるようにしようというねらいがあります。実際に武力攻撃を受けたら、当然実力をもって攻撃を阻止する活動をおこなうことになります。これは、集団的自衛権の行使を禁じた憲法に明らかに違反しています。

民家に押し入り、住民の拉致・殺害も
 治安維持活動とは、まさに今米軍がイラクで行っている活動です。米軍は「治安維持」と称して、テロの一味がいると思われる民家に押し入り、住民を拉致したり、抵抗する素振りをみせる住民を殺害しています。現在、自衛隊はこれらの武装兵士の輸送に当たっています。これからは、自衛隊自らが「治安維持活動」を行い米軍の肩代わりをしようというねらいがあるのです。

武器使用基準の大幅緩和ねらう

 また、今回配布された文書の中には「我が国が行う活動のメニューにあわせて、それに必要な武器使用権限(いわゆる『駆けつけ警護』や任務遂行のための武器使用)についても検討が必要」だとしています。
 つまり、今までの武器使用基準を活動内容に合わせて大幅に緩和しようということです。
 04年の「安全保障と防衛力に関する懇談会」の「報告書」では、武器使用基準を「国際基準」にもとづき「任務遂行を実力をもって妨げる試みに対する武器使用」を認める提言をおこなっています。
 つまり、警護活動や治安維持活動で相手が武力行使をおこなえば、自衛隊の武力行使を認めるということです。
「壊憲」めざす与党案

 今まで政府は、「自衛隊が海外に出ていっても武力行使しなければ海外派兵にはあたらない」としてきました。憲法上、海外での武力行使は認められない、というのが政府の立場です。
 今、検討されている恒久法は、今までの自衛隊の海外派兵の枠組みを大きく広げて、武力行使さえも容認するものに変えようとしているのは明らかです。
 23日に行われた会合では、「憲法の範囲内」「解釈改憲はおこなわない」などを原則として発表しましたが、検討内容は憲法を壊す「壊憲」になっていくのは必至です。

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2008年5月26日 (月)

駆けつけ警護

 海外派兵恒久法の与党プロジェクトチームで「駆けつけ警護」についても検討が必要だ、という意見がだされている。
 「駆けつけ警護」は「ヒゲの隊長」として注目を集めた佐藤正久参議院議員がマスコミに語った内容から問題になった。佐藤氏は、当時サマワ地域の治安を担当していたオランダ軍が攻撃を受ければ「情報収集の目的で駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出し、武力行使を行うつもりだった、という趣旨の発言をおこなった。
 これはまさに脱法行為である。シビリアン・コントロールの下にある自衛隊が脱法行為により自らの判断で「正当防衛」を建前に他国の武装勢力と戦闘状態に入ることは当然許される行為ではない。しかも、コントロールする側にある国会議員が脱法行為を奨励するような発言を行うのは論外である。
 「治安維持活動」は武力行使を含む活動であるから、憲法上できないというのが今まで政府見解である。ただ、自衛隊が攻撃を受けた場合は自衛を名目に反撃できる。
 これらの脱法行為を正式に認めていこうというのが与党プロジェクトチームの「検討」の中味なのである。

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2008年5月22日 (木)

許すな派兵恒久法

 派兵恒久法のたたき台になっている「国際平和協力法案」では、自衛隊を派遣するかどうかは日本政府が独自の判断で決めることになんの制約もありません。あるのは「国際協調の元に活動」するということだけです。
 日本政府はアフガニスタン戦争やイラク戦争では、その戦争の善し悪しを検討することもなく、アメリカの戦争に加担してきました。イラク戦争ではアメリカの先制攻撃を誤りとして戦争加担を拒否する国も多数でました。
 日本政府にとって「国際」とはアメリカのことをさしているのです。国際的に批判が高まってもアメリカの戦争になんのためらいもなく加担してきたのです。
 派兵恒久法は、アメリカが引き起こしたなんの道理も正義もない戦争に、その都度国会の審議も経ず簡単に派兵することを狙っているのです。

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2008年4月 9日 (水)

許すな 派兵恒久法

 昨年11月に起きた「大連立」騒動はまだ記憶に新しいところです。この時、福田首相と小沢代表が「合意」したとされるのが海外派兵に関する基本的な考え方です。福田首相が小沢代表の考え方に賛意をしめしたとされています。
 小沢代表の基本的な考え方は「国連の平和活動は国家の主権である自衛権を超えたものです。したがって、国連の平和活動は、たとえそれが武力の行使を含むものであっても、日本国憲法に抵触しない」(『世界』07年11月号)というものです。
 2大政党の党首が、国連が認めた活動であれば、自衛隊の海外での武力行使を容認するということで「合意」していたのです。
 「大連立」そのものは、頓挫してしまいましたが、両者が合意した武力行使を含む海外派兵の恒久法制定は進行しているのです。
 福田首相は施政方針演説で「迅速かつ効果的に国際協力活動を実施していくため、いわゆる一般法の検討をめざします」と派兵恒久法の制定へ強い意欲をしめしました。
 臨時国会の最終盤では、民主党の「対案」を廃案にせず、継続審議にして、派兵恒久法制定へ土台づくりをすすめました。

自民党の派兵恒久法の問題点

 2006年8月に作成された「国際平和協力法案」が自民党の派兵恒久法の原案です。その問題点は
①日本政府の判断だけで、いつでもどこへでも海外派兵が可能
②自衛隊の活動内容を大幅に拡大
③武器使用基準を「国際基準」並みに緩和
などです。
 たとえば、テロが頻発している地域へ自衛隊を派兵して、テロリストだと思われる住居へ強制的に侵入し武力を行使することが可能となるのです。
 これは「武力行使を目的とした海外派兵」は憲法上許されないとしてきた政府見解を反故にするものです。
 政府与党は、民主党の力も借りて、「国際貢献」を名目に憲法九条を骨抜きにすることをねらっているのです。
民主党の「対案」の問題点

 継続審議になった新テロ特措法案への民主党の「対案」も多くの問題点をもっています。
 ひとつには、自衛隊の海外派兵に関する恒久法の制定を明記していることです。これでは、政府与党のすすめる派兵恒久法制定への協議に加わらざるをえません。
 二つめには、インド洋、ペルシャ湾における「海上阻止活動」をうたっていることです。
 これまで自公政権は、「海上阻止活動」は武力行使をともなう可能性があることから、これへの参加は困難として、給油による協力を実施してきたのです。民主党案は、それを乗り越えて「海上阻止活動」そのものに参加するための法整備を明記しているのです。
 三つめには、武器使用基準を緩和して「抵抗を抑止するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合」にも武器が使用できると明記していることです。
 これでは、自民党案と同じようにテロリストだと思われる住民に武力行使を行えることになります。
 国連決議があるか、ないかという違いがありますが、自民党案と民主党案は、「国際貢献」のために自衛隊の海外での武力行使を可能にするという点で共通の土俵にあがっているのです。
 憲法九条を空洞化させるこのような海外派兵恒久法の制定は許すわけにはいきません。

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2008年4月 2日 (水)

許すな!派兵恒久法

 「恒久法は輸送や人道支援、捜索救難、農業支援など事態に即して活動を選ぶ形のメニュー法だ」と石破茂防衛首は神奈川新聞でのインタビューに答えています。
 つまり、予想される活動を法案に列挙しておいて、派兵する度にそこから活動を選ぶという方式だということです。石破試案では、このメニューの中に「一時的拘束」「立ち入り」「停戦命令」などの強制措置が含まれています。これでは、武力行使に発展する可能性の強いこれらの活動が国会で論議されることなく容認されるという事態になってしまいます。
 しかも、派兵するにあたっての要件は、国連総会・安保理の決議、国連や国際機関の要請の他に、「国連加盟国その他の諸国の要請」で日本政府が必要と判断すれば派兵が可能だとしています。
 アメリカの要請があれば、いつでもすぐに派兵できるのです。

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2008年2月21日 (木)

許すな!派兵恒久法

武器使用基準の緩和

 これまでの海外派兵法では、必ず「対応措置の実施は、武力による威嚇又は武力の行使にあたるものであってはならない」と明記されていました。これが憲法第9条の制約です。海外での武力行使は憲法上できないというのが今までの政府の見解です。そのため、自衛隊員による武器使用は正当防衛に限定されてきました。
 しかし、現在検討されている「派兵恒久法」はこれまでの「制約」を取り払い、海外での武力行使に道を開く内容になっています。
 「派兵恒久法」のたたき台になるのは2006年にまとめられた「国際平和協力法案」(石破試案)です。
 この試案では武器使用基準が大幅に緩和されています。たとえば、容疑者の「一時的拘束」、土地・家屋などへの強制措置への「抵抗の抑止」に武器使用を可能としています。つまり、民家に押し入り住民を殺害したりすることも可能だということです。

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