「宣伝研究」8月号記事
「警護活動」とは
自衛隊の海外派兵を常時可能にするための恒久法を検討する自民党と公明党のプロジェクトチームは6月○日「中間報告」を発表した。
このプロジェクトチームで論議の焦点になったのが、自衛隊の活動メニューに「警護活動」を追加すということだ。
「警護活動」とはどんな活動か。自民党は警護活動の4類型として次のように分類している。
警護活動の4類型
1、随伴
移動、移送中の物や人への付き添い
2,配置
指定される建物や施設など対象物への張り付き
3,巡回
指定される建物や施設など対象物への巡回
4、駆けつけ
危機に対して応援に駆けつける
「警護活動」と「武力行使」は一体のもの
自民党は警護活動の必要性として「現在のイラクなどでの活動は、他国に警護してもらっている」「目前で、危機にある人を放置することはできない」などの理由をあげています。
警護活動の前提は敵の攻撃を受ける危険性があるということです。攻撃を受けた場合、警護活動をしている部隊は任務として武器使用が必要になります。
これまで政府は海外での武器使用について正当防衛や緊急避難の場合に限るとしてきました。警護活動での武器使用は「任務」として行うもので、これまでの範疇を大きく逸脱し武力行使につながるものです。
「警護活動」と称し、「対テロ」掃討作戦も可能に
与党プロジェクトチームの議論の中で自民党メンバーから「点から線、『面』の警護で安全を守る必要がある」との発言も出ています。
「面」で安全を確保するとはどういうことか。一定の地域を事前に調査して敵の掃討作戦を行い、安全を確保するというです。敵の攻撃に際しては、迎撃・反撃するだけでなく追撃して掃討作戦を展開し地域の安全を確保するということになります。
これらの活動は現在イラクやアフガニスタンで米軍やNATO軍が行っている「対テロ」掃討作戦そのものです。
攻撃は最大の防御なり
警護活動とは相手の攻撃があって初めて反撃するというものばかりではありません。
相手の攻撃の予防・排除の活動へと発展していかざるをえません。つまりは、敵を攻撃し排除していく戦闘行為も「警護活動」だといえるのです。
「警護活動」が必要な「非戦闘地域」とはどんな地域か?
一方で、与党プロジェクトチームの会合では「非戦闘地域という限定があるから武力の行使にはならない」という説明も行われています。
小泉元首相が「自衛隊が行くところが非戦闘地域です」と名言?を吐いたように、「非戦闘地域」とはどんな条件のところかということさえ、はっきりしていません。与党はそこが非戦闘地域だと言えば、そうなってしまうのです。だから「非戦闘地域」だからという限定はなんら意味をもっていません。
「非戦闘地域」がその言葉通り、戦闘の行われていない地域だとするなら「警護活動」も武器の使用も全く必要ないはずです。
「警護活動」は憲法第9条が禁じる海外での武力行使につながる
武力行使なしに「警護活動」はありえないのです。国民にはあたかも、やむなく相手の攻撃を受けた場合に必要だと説明していますが、想定されている「警護活動」は、はるかに国民の創造を超えたものになっています。
これが憲法九条が禁じる海外での武力の行使につながることは明白です。
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