2009年3月 9日 (月)

海賊対処新法に反対

 自民・公明両党が成立をめざしている「海賊」派兵新法案には重大な問題があります。
 まず、保護対象が無制限、活動海域も無制限、活動期間も無制限という、自由にどこへでも派兵できる歯止めのない内容になっています。
 さらに重大なのは、憲法九条があるために、戦後一貫して「海外での武力行使は認めない」としてきた政府見解が覆されることです。
 これまでの海外派兵でも武器使用は基本的に正当防衛・緊急避難に限定されてきました。
 今回の法案はこの制約を超えて、任務遂行のための武器使用を認めるものです。たとえば、航行中の船舶に接近する海賊船に対して、日本の自衛艦が発砲できるということです。これによって海賊船が撃沈され、多数の死傷者がでても合法的な行為とされるのです。
 相手がいくら海賊だからといって、憲法九条の基本原則に違反するような行為は認められません。例外を認めることから原則がなし崩し的になっていくのは、これまでの経験からも明かです。
 「海賊対処」を口実に憲法九条を破壊する「海賊」派兵新法案に反対の声を広げていきましょう。

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2009年2月19日 (木)

問題は陸にある

 「われわれは自分たちのできることはやる。しかし問題は海ではなくソマリアの地上にある」と英海軍ウィンスタンレー司令官は米軍の軍事専門誌で語っています。
 米軍をはじめNATO軍EU艦隊、中国、ロシア、インド、イランなど各国が派兵するなか、いっこうに海賊の被害件数は減っていません。軍隊の派遣が有効な措置だと言えない状況になっています。
 しかし、日本政府は海上自衛隊に派遣の指示を出し、海自は準備に入っています。
 各国海軍がその力を競うように派遣しているソマリア沖は大変危険な状態になっています。各国の海賊対処は、より攻撃的な作戦にエスカレートしています。
 憲法九条を持つ日本が、その効果も疑問視される軍艦の派遣だけに力をいれるのはおかしな話です。無政府状態が続くソマリアの民生の安定にこそ力を注ぐことこそ求められています。
(月刊調査資料集4月号・原稿)

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2008年12月25日 (木)

アフガンに平和を

 憲法九条をもつ国として、アフガニスタンに何ができるのか。
 アフガン派兵諸国からも「軍事力依存の従来の方法ではアフガン問題は解決できない」の声が高まってきています。
 アフガン情勢に詳しいパキスタンのジャーナリスト、マハメド・ラシードさんは「米国の味方かテロリストの味方に二分する『対テロ戦争』は健全な戦略的思考を妨げ、アメリカ外交をまひさせてきた」と「対テロ戦争」を批判し、「政治的反対者と国際テロリストを区別して対処する政治的・外交的イニシアチブだけが、アフガンとパキスタンが直面する脅威を減らすことができる」と主張しています。
 軍事力に頼らず、政治的・外交的に解決していく流れを加速せせることこそ今必要なのです。九条をもつ国として政治解決促進の外交イニシアチブを発揮する時です。

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削れ、軍事費

 09年度の軍事費は4兆7千741億円でほぼ昨年の水準を維持しました。
 小泉時代に始まった自衛隊の海外派兵向けの装備の導入はなおも続いています。
 陸上自衛隊が保有するCH輸送ヘリのエンジン能力向上、衛生電話の装備、防弾板の整備などの改修費で256億円が計上されています。
 留任が決まったアメリカのゲーツ国防相は「アフガン重視」を表明。同盟国に増派をよびかけ、日本には輸送ヘリ派兵を要求しているものと、みられています。
 また、日本の防衛に役立つかどうかもわからない「ミサイル防衛」(MD)には1116億円を計上しています。さらに、MDで迎撃ミサイルを発射するイージス艦を防護する護衛艦2隻の建造費1451億円が盛り込まれました。
 アメリカの要求による海外派兵、ミサイル防衛戦略への参加に多額の予算がさかれています。

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2008年11月15日 (土)

民主党憲法解釈変更を公言

 民主党の直嶋政調会長は、衆院テロ特別委員会で、同党が政権についた場合、憲法解釈を変更すると明言しました。
 これは自民党・中谷議員の質問への答弁で飛び出しました。
 中谷議員は「小沢氏が言われるように、(国連決議があれば)武力行使ができると、民主党は決定したのか」と質問しました。これに対し直嶋氏は「(例外的な軍事行動を規定した)国連憲章42条のような場合であれば可能」と答弁しました。
 さらに中谷氏が「(海外での武力行使はできないとした従来の)憲法解釈を変えるのか」と質問したのに対し直嶋氏は「そういう方針にもとづいて政権を担当させていただければ、作業に着手するということになる」「状況によって憲法解釈を変えることはある。法整備をした上で対応したい」と答えました。
 これまで政府は、①武力行使を目的とした海外派兵②目的・任務に武力行使を伴う国連軍への参加③集団的自衛権の行使―は、憲法九条、とりわけ第二項の制約があるので、できないという解釈を一貫して示してきました。
 今回の直嶋氏の発言は、民主党が政権をとれば、政府のいままでの解釈を変更し「国連決議さえあれば」海外での武力行使を認めるという、憲法解釈の大転換を国会の場で公言したという重大なものです。
 自民党がめざす改憲して「戦争できる国づくり」へと根本的には同じという、憲法第九条破壊の「大連立」とも呼べる大変な事態です。

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2008年10月20日 (月)

新テロ特措法延長は逆効果

軍事力での解決は困難

和平創造への選択肢を

 麻生太郎首相は「国際社会の一員たる日本がその活動から手を引く選択はありえない」と述べ、新テロ特措法を延長させました。
 しかし、ほんとうに日本にこれ以外の選択肢はないのでしょうか。
 そもそも給油を始めた時と比べアフガン情勢は大きく変わってきています。
 米軍がアフガンへの報復戦争を始めてから7年がすぎました。しかし、軍事的に解決するメドはいっこうに立っていません。それどころか、軍事作戦を強化すればするほど、テロの連鎖に拍車がかかる状態です。
 もはや軍事力で解決するという戦略そのものが問われだしているのです。
 日本はこのような状況変化をよく分析して、軍事行動への支援ではない選択肢を選ぶべきではなかったのか。
 少なくとも麻生首相の言うように給油延長しか選択肢しかない、というのは大きなごまかしであることは明白です。

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2008年10月14日 (火)

小沢代表は筋金入りの海外派兵論者

 民主党は新テロ特措法案に反対しました。しかし、一方で、小沢代表は「国連の決議でオーソライズされた平和活動に日本が参加することは、ISAF(国際治安支援部隊)であれ何であれ、何ら憲法に抵触しない」(「世界」07年11月号)主張しています。国連決議にもとづく自衛隊派兵であれば「たとえそれが結果的に武力の行使を含むものであっても」(同)憲法違反にならないというのが小沢代表の持論です。
 1991年に湾岸戦争が勃発した時、小沢氏は自民党の幹事長でした。国連安保理決議にもとづいて米軍を中心とする多国籍軍が結成され、小沢氏は「世界平和を守るためにも断固、多国籍軍に自衛隊を参加させるべき」と強く主張しました。小沢氏はいわば筋金入りの「海外派兵論者」と言えます。
 実際、民主党は昨年末、新テロ特措法案への対案として「アフガニスタン復興支援法案」を国会に提出しアフガニスタン本土で活動するISAFへの参加を打ち出しています。つまり、次の総選挙で民主党が政権を取ると、アフガニスタン本土への海外派兵の危険性が強まるということになります。
 また、民主党の前原誠司前代表は小沢氏がかつて次のように話していたことを明らかにしています。
 「政権交代と言っているのだから、現行憲法下で何をやるかをきっちりとまとめなければならない。政権党となれば、憲法を改正してさらにやることを決めたらいいけど、現実の政治テーマとして具体的に上がっていない状況では現行憲法下で何ができるかを考えなければならない」(塩田潮著「民主党の研究」)
 政権交代の先は改憲もあるし、それまでは解釈改憲で、できることをやる、というわけです。

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2008年9月17日 (水)

空輸も給油も憲法第九条一項違反

 名古屋高裁判決は、イラクにおける空輸支援活動をイラク特措法違反だけでなく「憲法九条一項に違反する活動を含んでいる」と認定しました。
 憲法九条一項には「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と書かれています。
 判決は、空輸自体は武力の行使に該当しないが、空自の空輸支援が米軍・多国籍軍の武力行使と一体化していると判断したのです。
 その論理は明快です。
「現代戦において輸送等の補給活動もまた戦闘行為の重要な要素であることを考慮すれば、多国籍軍の戦闘行為にとって必要不可欠な軍事上の後方支援を行っているものということができる」として空自の空輸が「他国による武力行使と一体化した行動」であると結論づけたのです。
 この論旨からいけば、インド洋での給油活動も憲法違反の可能性が極めて高いと言えるでしょう。
 後方支援があってこその前線。現代戦においては後方支援と武力行使は一体のものであることを明白です。憲法9条の下、海外での武力行使は禁じられている、というのが政府見解です。
 政府が「後方地域支援」「協力支援活動」「補給支援活動」といくら言い換えても、武力行使と一体となった後方支援活動であれば憲法第九条第一項違反になるのです。

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2008年8月26日 (火)

給油継続は逆効果

特措法延長やめよ

 アメリカとイギリスを始めとした連合軍が「対テロ報復戦争」として、2001年10月7日にアフガンに空爆を開始しました。
 当初、アメリカはアフガンのタリバン政権がアルカイーダの指導者ウサーマ・ビン=ラディンを保護しているという理由で空爆を開始しました。
 しかし、当初の目的はどうなってしまったのか。丸7年が経過した今、何のために誰と戦っているのかさえはっきりしない状況にまで、事態は混沌としています。
 空爆をやればやるほど、増え続けるタリバン勢力にNATO軍も米軍も全く見通しが持てなくなってきています。
 このまま、日本が連合軍への給油を継続することは、この混沌とした戦いをより悪化させるだけです。戦争支援の行動をやめて、紛争解決への糸口を見つけ出す外交努力をすべき時です。

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2008年8月11日 (月)

「対テロ」給油活動

589億円
(01年11月~07年11月)

90億円
(08年1月~09年1月)

 旧テロ特措法にもとづく給油活動には587億円が費やされました。そして衆議院での再議決までして通した新テロ特措法での給油活動に対する予算は1年分で90億円が見込まれています。
 原油高騰に対する漁民への直接補てんは拒否する政府。アメリカの要求する燃料補給は惜しみなく税金を注ぎ込む政府の姿勢が浮き彫りになっています。

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